ワインは、ブドウの果汁を発酵させたアルコール飲料です。通常、単に「ワイン」と呼ばれる場合には他の果汁を主原料とするものは
含みません。ワインは主に以下の3種類に分類されます。
白ワイン
主に無色に近い色調から黄色みを帯びたワインを白ワインと呼びます。白ブドウなど主に色の薄い果皮のブドウを原料として、
発酵には果汁のみを使用します。酸味の強い物は、一般的に魚料理に合うとされています。
赤ワイン
透き通った赤や濃い紫、あるいは赤褐色のワインを赤ワインと呼びます。一般に白ワインよりもタンニンを多く含み、渋みがあります。
主として黒ブドウや赤ブドウを原料として、果実を丸ごとアルコール発酵させます。この発酵の過程で、果皮に含まれる色素や
タンニンが抽出されます。マロラクティック発酵により減酸が行われることも多いようです。また冷やすと苦味が増すので、
冷やさないのが普通とされています。濃厚な風味のものは一般的に肉料理に合うとされています。
ロゼワイン
ロゼとはフランス語で「ピンク色」を意味し、時にピンク・ワインとも呼ばれる赤みを帯びた淡い色調のワインを指します。
製法には、果皮の色の薄いブドウを赤ワインのように醸造する方法や、赤ワインと同じブドウを白ワインのように醸造する方法、
赤と白の双方のブドウによる混醸、赤ワインの醸造途上で色の素である果皮を取り除く、などの方法あり、味わいも様々なようです。
HISTORY of WINE
2011/05/03
ワインは最も歴史の古い酒の一つとされ、紀元前6000年頃にメソポタミアのシュメール人により初めてワインが作られたといわれています。
ワインの宗教的利用も古くから始まっていてい、ギルガメシュ叙事詩には、古代メソポタミアで伝説的な王・ギルガメシュが大洪水に
備えて箱舟を造らせた際、船大工たちにワインを振舞ったというシーンがあります。紀元前5000年頃にはビールも作るようになり、
紀元前3000年頃に古代エジプトに双方が伝わったとされ、ピラミッド内部の壁画にも克明に製法が記録されています。
その後フェニキア人により古代ギリシアへも伝わる。この頃は水割りにして飲まれていたようです。
ワインはそこから地中海沿岸に伝えられ、古代ローマへと伝わり、ローマ帝国の拡大と共にガリアなどの内陸部にも伝わっていきました。
ちなみに当時のワインは、ブドウ果汁が濃縮されかなりの糖分を残している一方、アルコール度数はそれほど高くなく、
今日の蒸留酒のようなアルコール度数を抑えるための水割りではなく、過剰な甘さを抑えるための水割りでした。
お酒というよりはソフトドリンクのような感覚だったようです。ヨーロッパの水は硬水が多く大変飲み難いものであったので、
それを飲みやすくするためにワインは必要不可欠なものであり、その意味では水で割るというよりも、
水に添加して飲みやすくする物でした。
ワイン製造の技術が格段の進歩を遂げたのはローマ時代においてとされ、この時代に現在の製法の基礎が確立しました。
それにより糖分がかなりアルコールに転化されて、ワインをストレートで飲む「大酒飲み」が増えていったようです。
中世ヨーロッパの時代にブドウ栽培とワイン醸造を主導したのは僧院でした。イエス・キリストがワインを指して自分の血と称したことから、
ワインはキリスト教の聖餐式において重要な道具となりました。ただしこの時代、ワインは儀礼として飲むものとされ、
むやみに飲んで酩酊することは罪とされていました。ルネサンスの時代以降、娯楽としての飲酒が発展します。
17世紀後半、醸造や保存の技術、また瓶の製造技術が向上し、ワインの生産と流通が飛躍的に拡大しました。
HOW to DRINK WINE
2011/05/03
ワインは変化を受けやすいお酒ですので、保存の際には光・振動・温度・湿度などに気を使う必要があります。
保存には「暗く」「振動がなく」「常に12~14℃くらいの温度で」
「適度な湿度がある」環境に「寝かせて」保存するのが良いとされています。
光・振動は共にワインの変化を促進させてしまいます。温度については高温であると酸化が進み、逆に低温であると熟成が進みません。
湿度が少ないとコルクが収縮して中に空気が入ってしまい、寝かせるのもコルクに適度な湿り気を与えるようにという理由からです。
上記の条件を一番容易に満たすのは地下で、フランスなどでは一般家庭でもワイン保存用の地下室が存在することがありますが、
日本ではそのような地下室は稀です。ですが専用のワインセラーがあれば問題はありません。
ワインセラーを持たない場合には押入れや冷蔵庫に保存されますが、押入れは気候の高い時期には高温になってしまう、また匂いが
移ってしまうのであまり適さないようです。また、冷蔵庫は「乾燥し」「振動が多く」「冷えすぎ」「食品の匂いが移る」ので
良くないとされています。ただ熟成が進まないことを気にしなければ「1、2年ならセラー保存とあまり変わらない」とも言えるようです。
ただしこれらの保存に関する問題は長期保存する場合の話で、すぐに飲んでしまうならば直射日光や高温に長時間さらさない限り
あまり気にする必要はありません。また光や温度以上にワインを変化させてしまうのは空気です。
そのため一旦コルクを抜いてしまったワインは数日の内に飲まないと劣化してしまいます。どうしても余ってしまった場合は
ハーフボトルに移して食品用ラップフィルムなどで空気と遮断しておいたり、真空ポンプ式のワインストッパーを使用すれば
一週間程度は持ちます。またワインによっては、抜栓後すぐでは味や香りが十分に発揮されず、空気に触れさせるために
一定時間置いておくことが推奨される場合もあるようです。
デカンタージュ
デカンタージュとは、飲む直前に瓶から一旦デカンタに移し替えること。デカンタージュを行う理由は、
第1にワインの澱を分離すること、第2に飲む前に少し空気にさらした方が風味が引き立つとされることです。
ブルゴーニュワインは澱が少ないためにふつうはデカンタージュをしません。デカンタージュは必要ないという考え方もあり、
個人の好みによるところが大きいようです。
最近はAOCボルドーのついたワインにも、スクリューキャップのものが出てきており、ペットボトル、紙容器、缶入りなど、
そのまますぐに飲めるワインも多くなりましたが、大半の高級ワインは今でもコルク栓で密封されていて、
これを抜くための道具が必要です。コルク抜きには、ワインを買うとおまけにくれるT字型のものから、1本数万円のものまであり、
また方式も、おもなものだけで10種類ほど。それぞれ長所と短所がありますが家庭用には、ウィング式が多く用いられています。
プロのソムリエも使っているソムリエナイフは、素人でも、コルクの中心から垂直に差し込むコツを覚えれば、
あまり力をかけずに抜くことができます。
CULTURE of wine
2011/05/02
ギリシャ神話におけるディオニュソス、ローマ神話におけるバッカスが葡萄酒の神とされています。
ディオニュソスは、近代においても、ニーチェの『悲劇の誕生』などにより、重要な概念となりました。
キリスト教においては、キリストが主の晩餐と呼ばれる晩餐においてワインを使ったことから、正教会の聖体礼儀、
カトリックのミサ、聖公会・プロテスタントの聖餐式においてワインが用いられます。正教会では赤ワインの使用を定めているが、
西方教会では赤ワインと白ワインのいずれであるかを問わない教派が多いようです。
他方、教派・教会によっては、アルコール依存症を治療している信者や未成年信者に配慮するといった理由から、
ぶどうジュースや、煮沸してアルコールを飛ばしたワインを用いるところもあります。